今回は、「足りない私」から抜け出すための、さしい行動変容についてお伝えします。

「自己肯定感が低いから、私は変われない」──そう思っていませんか?
「もっと自分を好きになりたい」
「自己肯定感が低いから、私はダメなんだ」
「自己肯定感さえあれば、うまくいくのに」
セッションの中でそんな言葉を、何度も耳にします。
私自身も、そう思っていた時期がありました。
たしかに、自己肯定感はあるに越したことはありません。
でも、自己肯定感を「高めなきゃ」と頑張りすぎて、苦しくなってしまっている人が、とても多いように感じます。
「高めなきゃ!」が、かえって自分を責めることになっているかも
「私、まだ全然自己肯定感がない…」
「自分を愛するって言われても、どうやって?」
「また落ち込んでる。こんなんじゃ自己肯定感が上がらない」
──「自己肯定感を高めること」に一生懸命になるあまり、気づかないうちに、自分に✖をつけ続けてしまう。
でも自己肯定感って、「これができたから上がる」とか、「この方法をやればすぐ高まる」みたいな、何かの「成果」ではないと思うのです。
むしろそれは、結果としてあとからついてくるものです。
自分に✖をつけることは、自己否定を強めてしまいます。
自己肯定感を高めることに意識が行きがちかもしれませんが、それよりも目を向けてほしいのは、自己否定を無くしていくこと。
大事なのは、「今ここで、どんな自分も認めて、一緒にいられる小さな選択を重ねていくこと」なんじゃないかなと思っています。

脳の仕組みから見える、“変化”の正体
脳には「変化を嫌う性質」があります。
変化よりも、「いつものパターン」のほうが安全だと感じるんですね。
たとえば…
・「どうせ私なんかうまくいかない」
・「人の目が気になるから言わないでおこう」
・「私ばっかりがんばってる」
こういった反応や口癖が、いつの間にか「思考のクセ」として定着していきます。
これらの口癖は、自己否定を強めてしまいます。
この思考のクセクセに気づかず繰り返していると、脳は「この反応が正解なんだ」とインプットし続けるのです。
つまり、自己否定は強くなっていくばかり。この状態でいくら自己肯定感を高めようと頑張っても、難しいのではないでしょうか。
でも──たった一つの行動を変えてみるだけで、脳は「あれ、こっちも大丈夫かも」と再学習を始めます。
「自己肯定感があるから動ける」より、「動いたから感じられる」が先
大切なのは、「今のままの自分」でもできる、小さな行動です。
たとえばこんなふうに
①「言葉」をちょっと変えてみる
・「でも…」→「そうよね。だけど」
・「私なんて」→「今の私にもできること、あるかも」
②「選択肢」を増やしてみる
・迷ったときに 「やらない」選択だけでなく、 「5分だけやってみる」 という選択も加えてみる
③「反応のクセ」を変えてみる
・これまでだと黙っていた場面で、「うん、それいいね」 と一言だけ返してみる
・いつもなら断る誘いに、「ちょっと考えてみるね」 と返してみる
どれも、「がんばらなくていい」小さな選択です。
でもこうした行動の積み重ねこそが、脳に「私は変われる」「やっても大丈夫」という新しい記憶を作っていくのです。

自己肯定感が「なくても」進んでいい
「私はまだ 自己肯定感が足りないから…」と、変わることを先送りにする必要はありません。
「自己肯定感が高まったから動ける」ではなく、動いたからこそ、「私でもできたという実感が生まれる」からです。
その実感のひとつひとつが、気づけば「私、大丈夫かも」に変わっていく。
だから「がんばらなくていい」のです。でも、止まらないでくださいね。
「今のままの私」でできることから、始めてみましょう♡
無料メール