母親との関係に悩んでいる――。そんなことはありませんか?

私は長い間、母親との確執に悩んできました。

母と娘なのに、どうしてこんなにわかり合えないんだろう。どうして私の気持ちが伝わらないんだろう。

ずっとそう感じていました。

けれど、あるときテレビで「母が重たい」というテーマの番組を見たんです。

番組では、母親との関係に問題を感じている女性が7~8割もいると紹介されていて、驚きました。私だけじゃなかったんだ…と。

母の言葉が心に刺さり続けた日々

母は、もしかしたら何気なく口にした言葉だったのかもしれません。でも、子どもだった私にとっては、その一言一言が杭のように心に突き刺さり、抜けなくなっていきました。

子どもの私に、それがどれほど自分に影響を与えていたのかなんて、わかるはずもありません。

だけど、大人になり「それは言葉による虐待ですよ」と言われ、衝撃を受けました。そして「毒親」という言葉に触れる機会も増えていきました。

「毒親」というラベルが私を救わなかった理由

私は、毒親に関する本を何冊も読みました。

確かに母の言動は、毒親の定義に当てはまっていました。でも、なぜか心のどこかでしっくりこなかったんです。

なぜなら、自分の親を毒親だと強く否定することは、自分自身を否定することのように感じたからです。

その親から私は生まれ、生きている――だから、親を全否定することで、自分の存在までも否定してしまうような、そんな苦しさを感じたのです。

自分の内側を見つめることで変わっていったこと

私はそれまで、親を責め、親が変わるべきと思っていました。でも、親を変えようとするのではなく、一度しっかり自分自身の内側を見つめてみようと決めました。

母の言葉や態度に反応する自分の思考や、感じる感情。そういった癖に気づいては、一つずつ手放したり、向き合ったりすることを繰り返しました。

私を否定するさまざまな言葉を受け取っていたので、私の中には自己否定から形作られた思い込みが、それはもうビックリするほどありました。

それらを見つけては理解し、定義を変えて自己否定を抜いていくことを地道に続けます。

そうしていると少しずつ、母が変わったわけでも、過去の出来事が消えたわけでもないのに、「あんなこともあったな」くらいに、冷静に思えるようになっていったんです。

母と適度な距離を保ち、自分の心の主導権を自分で持てるようになったとき、あれほど大きな悩みだった親子の確執が、だんだん問題ではなくなっていきました。

親を悪者にする前に、自分を責めていないか見つめて

もちろん、すべてのケースで同じことが言えるわけではありません。

心身の安全が脅かされるような状況では、まず距離を取ること、助けを求めることが大切です。

けれどもし、「親が問題だ」「親さえ変われば」と強く思い続けているなら、一度立ち止まってみてください。親を否定するその思いが、どこかで自分自身の存在まで否定してしまっていないか、自分を見つめてみてください。

親の言葉や態度によって形づくられた、自己否定の思い込みや考え方の癖は、意外なところで自分を苦しめ続けています。

だからこそ、「親の問題」を超えて、「自分の内側にある思い込み」に目を向けてみる。それが、あなた自身を楽にし、本来のあなたを取り戻す、最短のルートの大切な一歩になります。

最後に ~親との関係で苦しんでいる方へ~

「親を変えたい」と外側ばかりに意識が向いているときほど、自分自身の思考のクセや思い込みに気づくことが、あなたの心を解放するヒントになるかもしれません。

あなたがあなたらしく、心穏やかに生きるために――。その小さな気づきが、きっと大きな変化を生んでいきます♡

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