最近は、起業する女性がとても増えています。SNSを見ていると、「ビジネスがうまくいってワクワクしてま~す!」というような投稿にもよく出会います。
きらびやかな写真、自信に満ちた顔と言葉。
見ていて「私もがんばらなきゃ!って刺激をもらえる時もありますよね。
でも、こんなふうに感じることも、あるかもしれません。
- 「ふーん、すごいな」と思いながらも、なぜか心がモヤモヤする
- 無性にイラッとする
- 「なんであの人ばっかり?」と感じてしまう
- 自分も頑張っているのになぁ、なぜこんなに違うの?
- 流れに取り残されているようで焦る
そんなザワザワ感の正体、あなたは気づいていますか?

感情の奥にある“思考のクセ”
人の投稿に心が乱される時、その背景には「思考のクセ」や「過去の感情の記憶」が隠れていることが多いものです。
たとえば、
- 同じようになりたいと思っているのに、うまく動けないもどかしさ
- 自信がなくて比較してしまい、情けなくなった自分を責める気持ち
- 認められたいのにうまくいかない現状に、焦りを感じてしまう感覚
それらは、いずれも「脳」に長年刷り込まれてきた反応パターンのひとつです。
自分では気づかないうちに、「過去の経験」によって自動的に働いてしまうんですね。
「ザワザワしている自分」をただ観察してみる
そんなとき、無理にポジティブに考え直したり、「いやいや、私には私の良さがある!」と上書きしようととしても、解決にはつながりにくいです。
それよりも、まずおすすめしたいのが、「その感情をただ観察する」ということです。
つまり、「いま、私はザワザワしてるな」と感じている自分を、少し離れたところからそっと見てみるんです。
これは、心理学や脳科学の分野でも「メタ認知」と呼ばれる大切な力です。
感情に飲み込まれている時って、私たちはその感情と一体化してしまっています。
でも、少し引いた視点で見つめると、脳の中に余白が生まれ、冷静に自分の反応を観察できるようになります。

感情は「感じきる」と自然におさまっていく
ここで参考になるのが、脳科学者ジル・ボルト・テイラー博士の著書『奇跡の脳(My Stroke of Insight)』に書かれている内容です。
博士はご自身の脳卒中からの回復の過程で、「感情というものは、脳の中で起こる“生理的な反応”であり、そのピークは約90秒程度で収まる」ということを実体験として語っています。
つまり、怒りでも嫉妬でも悲しみでも、それが「本来の形」であれば、感じきれば自然に通り過ぎていくんです。
ポイントは、「感じきる」こと。
無理に抑え込まず、意味づけせず、ただその感情を感じます。
おすすめなのは、2分間だけ、湧き上がってきた感情にそのまま浸ってみることです。
たとえば、SNSの投稿を見てザワザワしたなら、スマホを一度置いて、静かな場所で目を閉じます。そしてその感情を、身体の感覚として感じてみます。
胸がモヤモヤする、胃のあたりが重い、涙が出そうになる…
どんな形でも大丈夫。ただそのまま受け止めてみてください。

感情の奥に、本当の「思い」がある
こうして丁寧に感じてみると、最初は「怒り」や「嫉妬」に思えた感情の奥に、もっと違う感情が眠っていたことに気づくことがあります。
たとえば、
「私も本当は、誰かに認めてほしかった」
「ずっとがんばってきたのに、誰にも気づいてもらえなかった」
「自信がないから、前に進むのが怖かった」
そういった「未消化の感情」が、今のザワつきの根っこにあることが多いんです。
この「見えていなかった感情」に気づくことができると、自然と心がゆるみ、次に向かうエネルギーが生まれてきます。
小さな違和感を見逃さない力が、人生を変えていく
感情に気づく、感情を感じる、感情を整理する。
この地味なようでパワフルな作業が、実は私たちの人生の流れを大きく変えていきます。
- 人と比べて落ち込んでしまうこと、
- 感情に引っ張られてしまうこと、
- うまくいかない現実にモヤモヤすること——
それらは決して、あなたに問題があるから起きているのではありません。
むしろ、心や思考を整えるチャンスとして、大切な気づきをくれるサインなんです。
感情の整理は、一気にできるものではありません。
でも、日々のなかで「気づいて、感じる」を繰り返していくことで、確実に心と現実に変化が訪れます。
あなたの中に「こうなりたいのに、なぜかうまくいかない」という思いがあるなら、その感情の奥に目を向けてみてください。
ネガティブな感情が湧いてきたときは、2分間、その感情だけを感じてみてください。
その時間が、次の変化の扉になるかもしれません。
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